雷鳴が聞こえる
最終更新：ID:XY6rLF8ngw 2016年09月03日(土) 19:29:56履歴
シナリオ名：雷鳴が聞こえる
シナリオ作成：たぬちき
推薦PC１〜４人（冒険回数０〜４回のウタカゼ推薦）
予定セッション：オンラインテキストセッションで５〜６時間程度
■プロローグ
サクラやモクレン、モモの花々が咲き始め、温かな日差しが大地を照らすのどかな季節。
コルン村に暮らすコビット族たちは花の蜜を採取したり、
畑仕事を行ったりと歌風の木の元で平和に過ごしていました。
村の中央にはウタカゼの木が植えられていて、外の獣たちから身を守ってくれています。
のどかな小鳥たちの声を聴きながら、コビット族たちは柔らかそうな雲が並ぶ空を眺めていました。
しかし、ひび割れ山脈の彼方から
見る見るうちに黒く巨大な雲がコルンの村を覆い尽くしてしまいます。
「一体何が起こっているんだ？」
「外が真っ暗になってしまったぞ」
コビット族たちはざわざわと騒ぎ始めた所、
突如、空を切り裂くような音が聞こえたかと思うと、
激しい雨が降り、雷鳴が轟きます。
畑は水浸しになり、家は雨の重みに耐えきれずに壊れ、
コビット族たちは大慌てです。
安全な場所に避難をしてきたコビット族たちは、
かつてこの村を襲った大蛇から守ってくれたウタカゼたちに助けを求めようと
ツタエバチを飛ばしたのでしたーー
■オープニングクエスト
君たちはウタカゼの師であるフィノから呼び出させることとなりました。
フィノ師になんの使命なのか聞くと、彼女は困ったような様子で話しはじめます。
「ツタエバチが手紙を飛ばしてきたのだけど、どうしても字が読み取れなくて」
フィノ師の出した手紙は水でぬれてしまっていたようで、文字が滲んでうまく読み取ることができないのです。
「慌てて手紙を出したようだから、なにか恐ろしいことが起こったのだと思うわ…」
ここで文章の読み取りを行うのであれば、
判定行為（全員）：【知恵】+＜感覚＞ 成功２ でのロールをお願いします。
判定成功：
霞んだ文字にはこのようなことが書かれておりました。
『ウタカゼ様へ
コルン村は現在突然の暴雨や雷に襲われています。
多くのものが傷つき、子供たちも怯えている状況です。
ここ２〜３日の間、ずっとこの状態で我々も困り果ててしまっております。
奇妙な黒い雲がこの村を覆ってからというもの、恐ろしいことが続いております。
どうか、ウタカゼ様の力をまた貸してはくれないでしょうか？』
全員失敗：
フィノは少し時間がかかるけれど、乾くまで待ちましょうかと言って手紙を乾かす。
乾かした後は成功の文章を読み上げてよい。
（この間にもラビドールは力を蓄えている。ラビドールの〖悪意〗をこっそりと+５上げる。）
フィノは君たちに使命を言い渡すだろう。
「パンヤ村の人々を助けてあげて、厭な予感がするわ」
「乗りウサギに乗って行くといいわ。さあ、急いで！」
オープニング後のクエストは入れなくてもよい。そのままターニングクエストを行う。
■ターニングクエスト
コルンの村に近づくにつれ、その異様な光景が目に移りました。
村の周辺に黒くて大きな雲が広がっているのです。
幸い現在雷雨は収まってきている様子ですが、村は悲惨な状態でした。
村はにわか雨が降っており辺りは水浸しで
畑に生えていた作物たちは傷んでしまっているのです。
家々は雨の重みに耐えきれなかったものもあり、潰れてしまっているものもあります。
村の中央に植えられたウタカゼの木は弱弱しく、あんなにも生い茂っていてた葉が
今では数枚しか残ってはいません。
コビット族たちが避難していた頑丈な家へと君らが入ってくると、
皆が沈んだ表情をしており、子供たちは皆集まってガタガタと震えていた。
村長のコッサに話を聞けば、このような話が聞けるでしょう。
「突如ひびわれ山脈の方から大地を揺らすような恐ろしい唸り声が聞こえたのだ。」
「村はたちまち巨大な雲に覆われてしまい、雨が降り雷が鳴るようになった。」
「作物は駄目になり、子供たちはすっかり怖がってしまって塞ぎこんでいる。」
「山に行って原因を突き止めてはもらえないだろうか？」
「あのひびわれ山脈は風が強すぎて、普通のコビット族たちが登るには無理があるのだ」
心当たりはないかと聞く場合、
判定（全員）：【愛情】+＜説得＞ 成功２
「昔、吟遊詩人がこのような歌を歌っていたのを聞いたことがある」
『小さな悪意が風に運ばれ黒い雲が作られた』
『小さな悪意はどんどん運ばれ 巨大な雲が作られた』
『それが大雨降らせれば 川は溢れて仲間が死んだ』
『それが落雷光らせば 炎が上がって森を焼いた』
『悪意の連鎖は止まらずに 雲は形を作り出す』
『不気味な形を手に入れた 悪意の形を手に入れた』
『怪物の噂はまたたく間に広がった』
『勇敢な小さなものたちと 一匹の大きな鳥が現れた』
『悪意の雲は消え去った 形を無くして消え去った』
『それでも雲は またやってくる』
『風に運ばれやって来る…』
怯えている子供たちに話を聞いてみる場合、
判定（誰か１人）：【愛情】+＜歌＞ 成功２
子供たちがウタカゼの歌を聞くと、元気が出てきたのか泣き止んでもらえます。
「僕が見た怪物は巨大なものだったよ。こーんなにデカいの！」と両手をめいいっぱい広げて話す。
「僕らに似た顔だったけど、虎模様の体で、タヌキの腕を生やしていて、シッポが蛇の形をしているの！」
判定（誰か１人）：【知恵】+＜学問＞ 成功２
子供たちから聞いた特徴から、
それは昔ニンゲンたちの物語にでていた鵺という怪物の姿であることが分かります。
昔存在していた人間の国、ジパングで雷を出す魔物として恐れられていたそうである。
どのようにして山を登るのかという問いに関して、
「山脈の麓の森に、大きな翼を持ったワシが住んでいる。」
「事情を話せば協力してくれるかもしれない」と言うだろう。
君たちはワシを探しても良いし、ほかの案を考えても良い。
前に出会った鳥たちを使ったり気球を使って山へと登っても構わないのだ。
その場合、山の頂上付近に吹く突風をどうにかして乗り越えないといけないだろう。
クエスト� ．錺靴鮓�つけた！
君らが木々の茂る道を歩いていると、高い木に大きなワシが止まって休んでいることが分かるでしょう。
彼ほどの大きな翼であれば悪天候の中でも空を飛んでいけそうです。
声をかけようとするがここからでは声も届くかどうか怪しい。木に登らなければならないでしょう。
判定（全員）：【勇気】+＜冒険＞ 成功２を続けて２回！
クエスト�◆．錺靴傍せ�ちを伝えよう。
巨大な翼を持った美しいワシが君たちの元へと降りてきました。
彼は君らのことを興味深そうに見つめている。
少し怖いが、君たちはうまくワシに気持ちを伝えなければ。
判定（全員）：【愛情】+＜心話＞ 成功２
クエスト�� ワシに乗ったウタカゼたち
ワシは君たちの思いを受け取って、嘴で君らをつまむとひょいと背中に乗せてくれます。
ふっと体が浮かぶ、しっかりとしがみつきながら君たちはドンドンと木々が小さくなり、
空の下にはコルンの村が見えています。
君らはその光景を楽しそうに眺めていたり、おっかなびっくりしてしがみついたりしています。
ひびわれ山脈を見る見るうちに登っていく君たちだったが…
突如、突風が吹き荒れる。
山脈の頂上付近は強い風が吹き荒れている！しっかりとしがみついていないと飛ばされてしまいそうです。
判定（全員）：【勇気】+＜騎乗＞ 成功２
ようやく山の頂上へとやってきた君たち。ワシは疲れてしまったようで羽を休めている所だ。
空は黒い雲で覆われていた。まじかにみてみればそれは細かい黒い霧のようなものでできているのがわかります。
突如、その黒い雲たちが渦を巻きはじめ一斉に一つの形に集まり始める…！
危ないと思う間もなく、光り輝く稲妻が君たちの上に堕ちようとしていたとき、
休んでいたワシがとっさに君たちの上へと飛び上がった。
その一瞬、ワシの頭上に落雷が落ちてしまう。
ワシは苦しそうな悲鳴を上げ、地面へと叩きつけられた。
ワシは気絶しているのか動かない。
『ひょーひょー』という嘲笑うかのような不快な鳴き声が辺りに響いた。
山の頂上に、それは姿を現しました。
怒りをあらわにした、真っ赤な猿の顔、
縞模様の巨体、
手は鋭い爪を持った狸の腕を持ち、
尻尾はひょろりと長い蛇。
様々な生物が混ぜ合わさった異形の姿をした巨大な怪物が、
君たちを赤い瞳で睨み付け、鋭い牙を持った口から勇ましい雄叫びをあげました。
すると目のくらむような閃光が辺りを包むと同時に、 巨大な音が轟きわたります。
雷鳴と大雨の原因はこの悪意の精霊が起こしていたものだったのです。
データはP１３９ ラビラールを参考
ウタカゼの力使用時描写：
突如渦巻く黒い雲に包まれてしまった君たち。
辺りは真っ暗で、鵺の姿もいつの間にか姿をくらましてしまった。
このままではどこから攻撃をされるが分からない。
雲の中は冷たくて、そこにいると悲しい気持ちで満たされてしまう…。
しかし君たちはそれに屈することはなかった。
君たちはコルンの村のコビット族たちの姿や、村の惨状を思い出した。
助けてくれた優しいワシが君らを守ってくれたことも思い出した。
皆を守りたいーその想いは力となって君たちに歌を送り込む。
優しく懐かしい風が、あなたたちの周りに渦巻いた。
鵺を渦巻く黒い雲は、その風を受けてふっと消えていく。
黒い雲の中から、光りが溢れ暗闇を消し飛ばした。
君たちには鵺の姿がはっきりと見える。
それは赤い眼を細めてウタカゼの力の眩しさにたじろいだ。
■エンディング
悪意の精霊は倒れ込み、やがて少しずつ姿を消していく。
大粒の雨は止み、一瞬辺りは静かになる。
村を覆っていた黒い雲はゆっくりと消えていき、その雲の隙間から温かい光がもれだした。
山のてっぺんから見えたのは太陽のまばゆい光に照らされた景色である。
水溜まりが太陽の光を反射し、キラキラと宝石のように輝く光景が目に映るだろう。
幸い、ワシは死んでいなかったようで君たちが手当をすると起き上がって来る。
すこしよたよたとしながらも君たちを無事に山の下まで送り届けると、
なにも告げずにさっと飛び去ってしまった。
■エピローグ
村に帰ってきた君たちは、村の者たちから歓迎を受けるだろう。
君たちは村を復旧させるために、コルン村の者たちに手を貸しています。
ふと、子供が声をあげたほうを見れば、
そこには思わず見とれるほどの巨大な虹のアーチが姿を現していました。
そのアーチの中をあのワシが飛んで行きます。
華麗な飛行でくぐりぬけるその様子を見ると、どうやら元気になったみたいです。
子供たちの笑い声も聞こえ、村は復興の兆しが見え始めた様子である。
■作者から一言
初めて書いたウタカゼの自作シナリオとなります。
あまり設定をちゃんと見てないときに書いたものなので、間違ってたりするところもあるかと思いますがそれは申し訳ないです。
改変はご自由にどうぞ。原型が残らなくても良いので楽しいセッションを行うために良かったら使ってください。
シナリオ作成：たぬちき
推薦PC１〜４人（冒険回数０〜４回のウタカゼ推薦）
予定セッション：オンラインテキストセッションで５〜６時間程度
シナリオの概要
■プロローグ
サクラやモクレン、モモの花々が咲き始め、温かな日差しが大地を照らすのどかな季節。
コルン村に暮らすコビット族たちは花の蜜を採取したり、
畑仕事を行ったりと歌風の木の元で平和に過ごしていました。
村の中央にはウタカゼの木が植えられていて、外の獣たちから身を守ってくれています。
のどかな小鳥たちの声を聴きながら、コビット族たちは柔らかそうな雲が並ぶ空を眺めていました。
しかし、ひび割れ山脈の彼方から
見る見るうちに黒く巨大な雲がコルンの村を覆い尽くしてしまいます。
「一体何が起こっているんだ？」
「外が真っ暗になってしまったぞ」
コビット族たちはざわざわと騒ぎ始めた所、
突如、空を切り裂くような音が聞こえたかと思うと、
激しい雨が降り、雷鳴が轟きます。
畑は水浸しになり、家は雨の重みに耐えきれずに壊れ、
コビット族たちは大慌てです。
安全な場所に避難をしてきたコビット族たちは、
かつてこの村を襲った大蛇から守ってくれたウタカゼたちに助けを求めようと
ツタエバチを飛ばしたのでしたーー
■オープニングクエスト
君たちはウタカゼの師であるフィノから呼び出させることとなりました。
フィノ師になんの使命なのか聞くと、彼女は困ったような様子で話しはじめます。
「ツタエバチが手紙を飛ばしてきたのだけど、どうしても字が読み取れなくて」
フィノ師の出した手紙は水でぬれてしまっていたようで、文字が滲んでうまく読み取ることができないのです。
「慌てて手紙を出したようだから、なにか恐ろしいことが起こったのだと思うわ…」
ここで文章の読み取りを行うのであれば、
判定行為（全員）：【知恵】+＜感覚＞ 成功２ でのロールをお願いします。
判定成功：
霞んだ文字にはこのようなことが書かれておりました。
『ウタカゼ様へ
コルン村は現在突然の暴雨や雷に襲われています。
多くのものが傷つき、子供たちも怯えている状況です。
ここ２〜３日の間、ずっとこの状態で我々も困り果ててしまっております。
奇妙な黒い雲がこの村を覆ってからというもの、恐ろしいことが続いております。
どうか、ウタカゼ様の力をまた貸してはくれないでしょうか？』
全員失敗：
フィノは少し時間がかかるけれど、乾くまで待ちましょうかと言って手紙を乾かす。
乾かした後は成功の文章を読み上げてよい。
（この間にもラビドールは力を蓄えている。ラビドールの〖悪意〗をこっそりと+５上げる。）
フィノは君たちに使命を言い渡すだろう。
「パンヤ村の人々を助けてあげて、厭な予感がするわ」
「乗りウサギに乗って行くといいわ。さあ、急いで！」
オープニング後のクエストは入れなくてもよい。そのままターニングクエストを行う。
■ターニングクエスト
コルンの村に近づくにつれ、その異様な光景が目に移りました。
村の周辺に黒くて大きな雲が広がっているのです。
幸い現在雷雨は収まってきている様子ですが、村は悲惨な状態でした。
村はにわか雨が降っており辺りは水浸しで
畑に生えていた作物たちは傷んでしまっているのです。
家々は雨の重みに耐えきれなかったものもあり、潰れてしまっているものもあります。
村の中央に植えられたウタカゼの木は弱弱しく、あんなにも生い茂っていてた葉が
今では数枚しか残ってはいません。
コビット族たちが避難していた頑丈な家へと君らが入ってくると、
皆が沈んだ表情をしており、子供たちは皆集まってガタガタと震えていた。
村長のコッサに話を聞けば、このような話が聞けるでしょう。
「突如ひびわれ山脈の方から大地を揺らすような恐ろしい唸り声が聞こえたのだ。」
「村はたちまち巨大な雲に覆われてしまい、雨が降り雷が鳴るようになった。」
「作物は駄目になり、子供たちはすっかり怖がってしまって塞ぎこんでいる。」
「山に行って原因を突き止めてはもらえないだろうか？」
「あのひびわれ山脈は風が強すぎて、普通のコビット族たちが登るには無理があるのだ」
心当たりはないかと聞く場合、
判定（全員）：【愛情】+＜説得＞ 成功２
「昔、吟遊詩人がこのような歌を歌っていたのを聞いたことがある」
『小さな悪意が風に運ばれ黒い雲が作られた』
『小さな悪意はどんどん運ばれ 巨大な雲が作られた』
『それが大雨降らせれば 川は溢れて仲間が死んだ』
『それが落雷光らせば 炎が上がって森を焼いた』
『悪意の連鎖は止まらずに 雲は形を作り出す』
『不気味な形を手に入れた 悪意の形を手に入れた』
『怪物の噂はまたたく間に広がった』
『勇敢な小さなものたちと 一匹の大きな鳥が現れた』
『悪意の雲は消え去った 形を無くして消え去った』
『それでも雲は またやってくる』
『風に運ばれやって来る…』
怯えている子供たちに話を聞いてみる場合、
判定（誰か１人）：【愛情】+＜歌＞ 成功２
子供たちがウタカゼの歌を聞くと、元気が出てきたのか泣き止んでもらえます。
「僕が見た怪物は巨大なものだったよ。こーんなにデカいの！」と両手をめいいっぱい広げて話す。
「僕らに似た顔だったけど、虎模様の体で、タヌキの腕を生やしていて、シッポが蛇の形をしているの！」
判定（誰か１人）：【知恵】+＜学問＞ 成功２
子供たちから聞いた特徴から、
それは昔ニンゲンたちの物語にでていた鵺という怪物の姿であることが分かります。
昔存在していた人間の国、ジパングで雷を出す魔物として恐れられていたそうである。
どのようにして山を登るのかという問いに関して、
「山脈の麓の森に、大きな翼を持ったワシが住んでいる。」
「事情を話せば協力してくれるかもしれない」と言うだろう。
君たちはワシを探しても良いし、ほかの案を考えても良い。
前に出会った鳥たちを使ったり気球を使って山へと登っても構わないのだ。
その場合、山の頂上付近に吹く突風をどうにかして乗り越えないといけないだろう。
クエスト� ．錺靴鮓�つけた！
君らが木々の茂る道を歩いていると、高い木に大きなワシが止まって休んでいることが分かるでしょう。
彼ほどの大きな翼であれば悪天候の中でも空を飛んでいけそうです。
声をかけようとするがここからでは声も届くかどうか怪しい。木に登らなければならないでしょう。
判定（全員）：【勇気】+＜冒険＞ 成功２を続けて２回！
クエスト�◆．錺靴傍せ�ちを伝えよう。
巨大な翼を持った美しいワシが君たちの元へと降りてきました。
彼は君らのことを興味深そうに見つめている。
少し怖いが、君たちはうまくワシに気持ちを伝えなければ。
判定（全員）：【愛情】+＜心話＞ 成功２
クエスト�� ワシに乗ったウタカゼたち
ワシは君たちの思いを受け取って、嘴で君らをつまむとひょいと背中に乗せてくれます。
ふっと体が浮かぶ、しっかりとしがみつきながら君たちはドンドンと木々が小さくなり、
空の下にはコルンの村が見えています。
君らはその光景を楽しそうに眺めていたり、おっかなびっくりしてしがみついたりしています。
ひびわれ山脈を見る見るうちに登っていく君たちだったが…
突如、突風が吹き荒れる。
山脈の頂上付近は強い風が吹き荒れている！しっかりとしがみついていないと飛ばされてしまいそうです。
判定（全員）：【勇気】+＜騎乗＞ 成功２
ようやく山の頂上へとやってきた君たち。ワシは疲れてしまったようで羽を休めている所だ。
空は黒い雲で覆われていた。まじかにみてみればそれは細かい黒い霧のようなものでできているのがわかります。
突如、その黒い雲たちが渦を巻きはじめ一斉に一つの形に集まり始める…！
危ないと思う間もなく、光り輝く稲妻が君たちの上に堕ちようとしていたとき、
休んでいたワシがとっさに君たちの上へと飛び上がった。
その一瞬、ワシの頭上に落雷が落ちてしまう。
ワシは苦しそうな悲鳴を上げ、地面へと叩きつけられた。
ワシは気絶しているのか動かない。
『ひょーひょー』という嘲笑うかのような不快な鳴き声が辺りに響いた。
山の頂上に、それは姿を現しました。
怒りをあらわにした、真っ赤な猿の顔、
縞模様の巨体、
手は鋭い爪を持った狸の腕を持ち、
尻尾はひょろりと長い蛇。
様々な生物が混ぜ合わさった異形の姿をした巨大な怪物が、
君たちを赤い瞳で睨み付け、鋭い牙を持った口から勇ましい雄叫びをあげました。
すると目のくらむような閃光が辺りを包むと同時に、 巨大な音が轟きわたります。
雷鳴と大雨の原因はこの悪意の精霊が起こしていたものだったのです。
データはP１３９ ラビラールを参考
ウタカゼの力使用時描写：
突如渦巻く黒い雲に包まれてしまった君たち。
辺りは真っ暗で、鵺の姿もいつの間にか姿をくらましてしまった。
このままではどこから攻撃をされるが分からない。
雲の中は冷たくて、そこにいると悲しい気持ちで満たされてしまう…。
しかし君たちはそれに屈することはなかった。
君たちはコルンの村のコビット族たちの姿や、村の惨状を思い出した。
助けてくれた優しいワシが君らを守ってくれたことも思い出した。
皆を守りたいーその想いは力となって君たちに歌を送り込む。
優しく懐かしい風が、あなたたちの周りに渦巻いた。
鵺を渦巻く黒い雲は、その風を受けてふっと消えていく。
黒い雲の中から、光りが溢れ暗闇を消し飛ばした。
君たちには鵺の姿がはっきりと見える。
それは赤い眼を細めてウタカゼの力の眩しさにたじろいだ。
■エンディング
悪意の精霊は倒れ込み、やがて少しずつ姿を消していく。
大粒の雨は止み、一瞬辺りは静かになる。
村を覆っていた黒い雲はゆっくりと消えていき、その雲の隙間から温かい光がもれだした。
山のてっぺんから見えたのは太陽のまばゆい光に照らされた景色である。
水溜まりが太陽の光を反射し、キラキラと宝石のように輝く光景が目に映るだろう。
幸い、ワシは死んでいなかったようで君たちが手当をすると起き上がって来る。
すこしよたよたとしながらも君たちを無事に山の下まで送り届けると、
なにも告げずにさっと飛び去ってしまった。
■エピローグ
村に帰ってきた君たちは、村の者たちから歓迎を受けるだろう。
君たちは村を復旧させるために、コルン村の者たちに手を貸しています。
ふと、子供が声をあげたほうを見れば、
そこには思わず見とれるほどの巨大な虹のアーチが姿を現していました。
そのアーチの中をあのワシが飛んで行きます。
華麗な飛行でくぐりぬけるその様子を見ると、どうやら元気になったみたいです。
子供たちの笑い声も聞こえ、村は復興の兆しが見え始めた様子である。
■作者から一言
初めて書いたウタカゼの自作シナリオとなります。
あまり設定をちゃんと見てないときに書いたものなので、間違ってたりするところもあるかと思いますがそれは申し訳ないです。
改変はご自由にどうぞ。原型が残らなくても良いので楽しいセッションを行うために良かったら使ってください。
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